パートタイム(夜間・土日)MBA、フルタイム(昼間)MBAの特徴について

ビジネススクールへの通学の方法として、パートタイム(夜間・土日)MBAとフルタイム(昼間)MBAの2種類があります。

学校によっては片方だけの場合もあれば、早稲田大学ビジネススクールや青山学院ビジネススクールのように両方のプログラムが用意されている学校もあります。

今回はパートタイムMBA、フルタイムMBAの特徴についてご紹介いたします。

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パートタイムMBAとは

パートタイムMBAとは平日の夜間や土曜・日曜を使って学校に通いMBAを取得するというコースです。

会社を退職しなくてよいので、収入面でのリスクがないのが特徴です。

代表的な大学院が、グロービス経営大学院経営研究科、青山学院大学大学院国際マネジメント研究科、早稲田大学大学院経営管理研究科(夜間主)、一橋大学大学院経営管理研究科(経営管理プログラム)、名古屋商科大学大学院マネジメント研究科など、沢山あります。

日本の場合は、一回会社を退職して大学院に進学したとしても、必ずしも評価されるとは限りません。

比較的リスクを取らずに働きながらMBAを取得できるため、パートタイムMBAのコースが多く人気や倍率も高くなっています。

パートタイムMBAは平日型と休日型どちらが良い?特徴について解説

フルタイムMBAとは

フルタイムMBAとは

フルタイムMBAは大学生と同じように平日の月曜日から金曜日まで朝から夕方まで大学院に通学するというコースです。

会社を退職、休職する、もしくは、企業派遣で勉強に集中します。

企業派遣を除いてはその間定職を持たないため、収入面でのリスクを抱えることになります。

代表的な大学院が、慶應義塾大学大学院経営管理研究科、早稲田大学大学院経営管理研究科(全日制)、一橋大学大学院経営管理研究科(経営分析プログラム)などになります。

パートタイムMBAの長所・短所

パートタイムMBAの長所・短所について見ていきましょう。

パートタイムMBAの長所

パートタイムMBAの長所は、会社を辞めなくても通う事が出来るため収入面でのリスクが低いという点が最も大きいでしょう。

仕事をしながら通学できるため、収入が途絶えるリスクがありません。

また、修士論文に取組む上での情報収集の点でもメリットがあります。

例えば、従業員満足度など社員に関するデータを収集する場合、そのデータを取得する必要がありますが、パートタイムは働きながらMBAに行っているので、自分の会社からデータ取りやすいです。

全日制で会社を辞めていると、所属企業がないためデータを取るのが難しい場合が多いでしょう。

パートタイムMBAの短所

パートタイムMBAの短所としては時間の制約があるため、非常に忙しくなってしまう事と勉強の時間がフルタイムより短くなってしまう点です。

日中ずっと仕事をしていて、平日の夜と週末に授業を受講する形になりますので、予習や復習に使える時間がフルタイムと比べてかなり少なくなってしまいます。

また、学生は30代〜40代の方も多く、育児をしながらという方も結構多いので、通っている間は睡眠時間をかなり短くしているといった声もよく聞かれます。

MBAを修了するためには、経営戦略、マーケティング、人材組織、会計、ファイナンスなど幅広い科目を学なければいけません。

すべての科目をまんべんなく完璧に勉強しようとして消化不良になる場合もあるため、ある程度自分が必要な科目や授業について選択と集中が必要になります。

フルタイムMBAの長所・短所

フルタイムMBAの長所・短所について見ていきましょう。

フルタイムMBAの長所

フルタイムMBAの長所は、何よりも学びにフルコミットできることです。

パートタイムMBAの学生と比べて勉強や研究、ネットワーキングなどに使える時間が非常に多いため、色々なことにもチャレンジしやすいでしょう。

MBA取得後の起業準備や留学に行く方もいるので、外資系企業への就職を希望する場合などの英語環境という意味でもメリットがあります。

フルタイムMBAの短所

一番の短所は仕事を一時的に辞める事で収入が無くなったり減ってしまうため金銭面で負担が大きいという事が挙げられます。

また、フルタイムMBAに行く方の中には、MBAを取得した後に思い描いていた就職が決まらない方もいます。

日本企業の場合、MBA取得にかかる2年間を、ただの空白期間とみなすような会社もあるのが現実です。

弊社ではMBAの方専門の人材・転職サービス「MBA JOBs」を運営しておりますので、キャリアについて迷われている場合にはお気軽にご相談いただければと思います。

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参考:MBA JOBsを見る

フルタイムMBAとパートタイムMBAに向いている人

最後にフルタイムMBAとパートタイムMBAに向いている人について見ていきましょう。

フルタイムMBAに向いている人

キャリアチェンジ目的であれば、修了時の年齢が30歳未満の方であれば、フルタイムMBAを選択するのがおすすめです。

転職に際してはやはり年齢が重要なファクターの一つとなるため、若いうちにMBAを取得しておく事でキャリアの幅が広がることに繋がるケースも多いです。

また、海外との交換留学を希望する方についても、時間的制約が少ないフルタイムMBAに行くことをおすすめします。

留学生が多い環境で学びたいという方も、フルタイムMBAが良いでしょう。

特に早稲田や慶応は留学生が多く英語の授業もあるため、国内にいても海外にいるかのような環境で学ぶことができます。

起業を決めている方の場合も人脈や勉強の質と時間という点で、フルタイムMBAがおすすめです。

全日制に行って朝から晩まで仲間と一緒に勉強しつつ、深い絆である人脈を作ることを優先するのが良いでしょう。

パートタイムMBAに向いている人

上記に該当しない方はパートタイムMBAがおすすめということになりますが、特に今働いている会社で出世や昇進をしたい場合には仕事を辞めないで通えるパートタイムMBAがおすすめになります。

ご注意点としてはMBAに通う前に事前に会社には伝えておき、同じ部署の方や関係のある方には話をして協力をしていただける環境作りをしておくことです。

仕事が忙しい時期などでも平日の夜には授業に通う必要があるため、残業が出来なかったり仕事が少し遅れてしまうこともあるかもしれません。

その際には朝早く来て仕事を進めることや周りの方の協力を得ながら通う環境を整えておかないと、仕事が忙しくて結局勉強が中途半端になったり卒業が遅れてしまう場合が多いです。

2年間で卒業をするのが難しい場合には少し延長して3年くらいで卒業している方もいますので、ご自身の働く環境と相談して通えるかどうかを判断するのが良いでしょう。

この記事を書いた人
この記事をかいた人 太田 卓(MBAゼミナール プログラムディレクター・講師)証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2017年7月株式会社Milkyways設立。2022年より国内ビジネススクール(MBA)の入学対策予備校・塾であるMBAゼミナールをスタート。 早稲田大学大学院商学研究科専門職課程ビジネス専攻(現:経営管理研究科)修了。