早稲田大学ビジネススクール(早稲田大学大学院経営管理研究科)より2026年度以降のプログラム変更について発表がありました。

以前と比べてどのような点が変わったのか、詳しく見ていきたいと思います。

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動画で解説


早稲田大学ビジネススクールとは

早稲田大学ビジネススクール(WBS)とは早稲田大学大学院経営管理研究科のことで、早稲田駅近くにキャンパスを構える早稲田大学の経営大学院です。

元々は1973年に「システム科学研究所」の1年制プログラム(ノンディグリー)として発足し、1998年より「早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際経営学専攻」として学位を授与するMBAプログラムが設置されました。

また、MOT(Management of Technology)と呼ばれる技術経営コースもありましたが、現在はMBAコースと統合しています。

その後2016年4月に大学院商学研究科ビジネス専攻と大学院ファイナンス研究科が統合し、「多方面の経営幹部を育てるビジネス教育と財務・金融のスペシャリストを育てるファイナンス教育を融合させたビジネススクール」として再編されました。

これにより、ビジネス教育とファイナンス教育が一段高いレベルで相互に強化され、世界的に注目度の高いMSc in Finance(全日制・英語)が設置されたほか、夜間主プロフェッショナルプログラムには、従来のマネジメント専修に加え、CFO育成などを目的とするファイナンス専修が設けられました。

AACSB、EQUISの国際認証も受けています。

参考:早稲田大学大学院経営管理研究科について

早稲田大学ビジネススクールの2026年度以降のプログラム変更について

早稲田大学ビジネススクールがミッションとして掲げる「Developing Insightful and Responsible Global Leaders(洞察力と倫理観のあるグローバルリーダーの育成)」をより高いレベルで実現することを目指し、2026年4月よりプログラムの改編およびカリキュラムの改革を行うということがホームページに掲載がありましたので、具体的な内容について見ていきたましょう。

プログラムの変更


参考:https://www.waseda.jp/fcom/wbs/news/13233

早稲田大学ビジネススクールは4月入学の日本語昼間コースと夜間コース、9月入学の英語昼間コースの3つがあります。

2026年度からは日本語4月入学は2年コースである全日制グローバルが廃止となり、1年コース(現在の1年制総合)だけになることとなりました。募集人員は35名です。

昼間の1年コースのみになると卒業までの時間が短いことから、経営学の基礎知識が今までよりも求められる可能性が高くなり、日本語のネイティブな方が有利になるのではないかと見られます。

また、夜間コースは夜間主総合、夜間主プロフェッショナルマネジメント、ファイナンスコースが統合されて1つとなり、募集人員は150名です。

夜間主プロフェッショナルマネジメントは、受験時にどの教員を選択するかというところを決めておく必要があり、1年生の時からゼミに入ることができました。

夜間主総合とファイナンスは入学してからゼミに入るというところが違いとしてありましたが、統合されることによって入学後にゼミを選択する形に統一されるのではないかと見られます。

9月入学の英語昼間コースはプログラムの変更がありません、

カリキュラムの変更


参考:https://www.waseda.jp/fcom/wbs/news/13233

現在は必修コア科目、選択必修コア科目の12科目となっていますが、2026年度より8科目(16単位)の必修に変更するとのことです。

早稲田大学ビジネススクールでは選択科目を約200科目設置しており、入学後の授業の選択幅が広がることで学生の興味関心がある授業を習得しやすくなるでしょう。

英語スコアの提出推奨

元々は全日制グローバル(昼間2年コース)のみ提出推奨とされておりましたが、全プログラムでTOEFL、TOEIC、IELTSいずれかのスコアレポート提出の推奨へと変更になりました。

有効期限は2年以内のスコアで、TOEICであれば奨学金の対象要件である800点以上が望ましいと見られます。

授業で頻繁に英語を使う機会は少ないですが、グローバルで活躍できる人材をターゲットとしているのではないかと思います。

入学試験について

参考:https://www.waseda.jp/fcom/wbs/news/13233

入学学試験については秋入試と冬入試の年2回は変わらないようです。

また、早稲田大学ビジネススクールは1次試験と2次試験に分かれています。

1次試験は研究計画書やエッセイと呼ばれているものと、新しく提出推奨となった英語スコアの書類審査になります。

今までの研究計画書は設問が3つありまして、内容としては、職務実績(お仕事でどういうことを成し遂げたか)、志望動機、キャリアプラン、研究テーマについて記載する形でした。

2次試験は教員の方が2名から3名で、10分から15分程度の面接があります。

プログラムの変更によって今期より変更の可能性もあるかもしれませんので、詳細については2026年度以降の募集要項がアップされたタイミングでぜひ確認をしてみてください。

早稲田大学ビジネススクール2025年度の入学試験の倍率

こちらは学校側が公式に発表しているわけではなく、弊社の方で推定してる形になりますので、多少誤差があることをご承知おきいただければと思います。

また、企業派遣や事業承継入試があり、一般入試と比べると倍率が低いという風に言われておりますが、必ずしも合格できるというわけではありませんので、こちらで受けるという方でも予めしっかり対策しておいた方がいいと思います。

一般入試

・2025年度秋入試

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者 2次合格者 倍率
1年制総合

23

15

8

2.88

全日制グローバル

62

22

9

6.89

夜間主総合

306

96

64

4.79

夜間主プロマネジメント

80

30

18

4.44

夜間主プロファイナンス

33

18

10

3.30

合計

504

181

109

4.62

・2025年度冬入試

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者 2次合格者 倍率
1年制総合

15

8

4

3.75

全日制グローバル

33

22

8

4.13

夜間主総合

273

97

60

4.55

夜間主プロファイナンス

17

10

8

2.13

合計

338

137

80

4.23

企業派遣入試

・2025年度秋入試

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者 2次合格者 倍率
1年制総合

3

3

3

1.00

全日制グローバル

3

3

2

1.50

夜間主プロファイナンス

9

4

4

2.25

・2025年度冬入試

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者 2次合格者 倍率
1年制総合

3

3

3

1.00

全日制グローバル

12

12

12

1.00

夜間主プロファイナンス

12

11

9

1.33

事業承継入試

・2025年度秋入試

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者 2次合格者 倍率
全日制グローバル

19

10

8

2.38

・2025年度冬入試

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者 2次合格者 倍率
全日制グローバル

8

7

3

2.66

参考:2025年度早稲田大学ビジネススクール(WBS)の秋入試結果と考察について

新しい教員が2名増加

新しい教員として女性の方が2名増えたという発表がありました。

本田圭子教授


専門:グローバル経営、コーポレートファイナンス
略歴:企業価値創造型経営、コーポレートガバナンス、サステナブル投資等を専門とする。米ペンシルバニア大学経営学大学院(ウォートンスクール)修士課程修了(MBA)。マッキンゼーのシニアパートナー、世界銀行グループ多数国間投資保証機関長官CEO,コロンビア大学国際公共政策大学院客員教授をへて2025年4月より現任。東京大学運営方針会議議長、国連投資員会委員、三菱UFJフィナンシャルグループ・リクルートホールディングス・AGCの社外取締役もつとめる。
参考:https://www.waseda.jp/fcom/wbs/faculty-jp/13425

イネステーラー 笠 章子教授

専門:人材・組織、マーケティング
略歴:徳島大学医学部栄養学科卒業、芝浦工業大学大学院理工学研究科博士課程後期修了(博士)。大塚製薬、Mars Japan、および、Bluebell Japanのマーケティングディレクター等を経て、Sisley Japan代表取締役社長、大塚ホールディングス㈱ 常務執行役員等を歴任。大塚ホールディングス(株)顧問、芝浦工業大学非常勤講師、北鎌倉女子学園理事、異文化経営学会理事。
参考:https://www.waseda.jp/fcom/wbs/faculty-jp/13418

受験に興味がある方は受験要項の確認としっかりとした対策が重要

プログラムの変更や入学試験の情報につきましては募集要項で詳しく記載があると思いますので、公開されてからぜひ詳細についてご確認いただければとい思います。

早稲田大学ビジネススクールに限らず人気のあるビジネススクールの受験においては、しっかりとした書類対策、筆記試験がある学校は筆記試験の対策、面接の対策をしっかりされている方が合格率が高い傾向がありますので、ぜひ早めに準備をして臨んでいただければと思います。

入試の対策や受験についてご相談等があれば、MBAゼミナールで受験の対策等も承っておりますので、ご相談をいただければと思います。

この記事を書いた人
この記事をかいた人 太田 卓(MBAゼミナール プログラムディレクター・講師)証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2017年7月株式会社Milkyways設立。2022年より国内ビジネススクール(MBA)の入学対策予備校・塾であるMBAゼミナールをスタート。 早稲田大学大学院商学研究科専門職課程ビジネス専攻(現:経営管理研究科)修了。