2025年度早稲田大学ビジネススクール(早稲田大学大学院経営管理研究科)の1次試験の合否発表が11月7日にありました。

1次試験の合否発表を踏まえて、2025年度入試について見ていきたいと思います。

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早稲田大学ビジネススクールについて

画像引用:https://www.waseda.jp/fcom/wbs/

早稲田大学ビジネススクールとは早稲田大学大学院経営管理研究科のことで、東京都新宿区西早稲田にキャンパスを構える早稲田大学の経営大学院で、略称としてWBSと呼ばれていることもあります。

元々は1973年に「システム科学研究所」の1年制プログラム(ノンディグリー)として発足し、1998年より「早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際経営学専攻」として学位を授与するMBAプログラムが設置されました。

また、MOT(Management of Technology)と呼ばれる技術経営コースもありましたが、現在はMBAコースと統合しています。

その後2016年4月に大学院商学研究科ビジネス専攻と大学院ファイナンス研究科が統合し、「多方面の経営幹部を育てるビジネス教育と財務・金融のスペシャリストを育てるファイナンス教育を融合させたビジネススクール」として再編されました。

これにより、ビジネス教育とファイナンス教育が一段高いレベルで相互に強化され、世界的に注目度の高いMSc in Finance(全日制・英語)が設置されたほか、夜間主プロフェッショナルプログラムには、従来のマネジメント専修に加え、CFO育成などを目的とするファイナンス専修が設けられました。

早稲田大学ビジネススクールの2025年度入試について


 

早稲田大学ビジネススクールの2025年度入試について、トピックが3つあるので順に見ていきましょう。

①筆記試験と課題エッセイが廃止

以前は小論文形式の筆記試験があり、コロナ禍の受験時には筆記試験が一度無くなったのですが、2023年度受験で再開されました。

その後2024年度入試では筆記試験の代わりに課題エッセイ(過去の失敗体験)が追加された後、2025年度からはどちらも廃止となっております。

廃止の理由としては、筆記試験の手間の割にはあまり点数の差が出ないということが考えられます。

結果として、学歴や職歴といった属性と、研究計画書がより重要になりました。

また、筆記試験が無くなったことで、日本語のネイティブではない海外出身の方にとって、受験がしやすくなるというメリットも考えられます。

②全日制グローバルの2年コース(日本語4月入学)がラスト

2026年度からは日本語4月入学は1年制コース(現在の1年制総合)だけとなるため、2年間のコースを受験できるのが最後となります。

昼間のコースであれば、1年間みっちり勉強することで十分な学習時間や論文の提出が可能だと判断された結果だと考えられます。

学校側としても1年コースであれば2年間で2回転できるので、売上増加に繋がるといった考えもあるのかもしれません。

また、9月入学の英語プログラムは2年コースが継続予定です。

日本語の1年コースのみになると、事前にある程度経営学の基礎知識を持っている方が授業に付いていきやすくなることから、今までと比べて経営の基礎知識を勉強しておいた方が良いかもしれません。

また、現在の全日制グローバル2年コースよりも短期間で卒業となるため、授業スピードや論文完了までの時間が短いことから、日本語がネイティブな方が有利になると思われます。

留学をしようと思っている方にとっては、卒業時期を少し伸ばすか、他校も含めて考えてみても良さそうです。

③夜間主プロフェッショナルがラスト、2026年度からは夜間コースが1つに

夜間主プロフェッショナル マネジメントのコースは事前にモジュール(ゼミ)の教員を決めてから入学するプログラムです。

昨年度は5個あったモジュールが2個に減少し、人材組織とスポーツマネジメントだけになりました。

また、2026年度から夜間主総合、夜間主プロフェッショナル(マネジメント、ファイナンス)が統合されて夜間主MBA(仮称)になるため最後の募集年になります。

2025年度早稲田大学ビジネススクール秋入試の1次試験結果

2025年度早稲田大学ビジネススクール秋入試の1次試験の結果は以下の通りです。

なお、正式な受験者数は学校側から公式に発表されているものでは無いため、以下の資料をもとに推定しております。
参考:https://www.waseda.jp/fcom/wbs/assets/uploads/2024/11/5014c08bac0fe71b293ea229ba5b3818.pdf

※弊社調べのため実際とは数値が異なる場合がございます。

一般入試

2025年度秋入試の一般入試の受験者数は微増と見られます。

夜間主プロフェッショナル マネジメントのモジュールが減ったため、前年度と比べると夜間主総合に受験者が流れることになりました。

ただし夜間主プロフェッショナルが最後になるため、マネジメントは思ったよりも受験者数が多いなという印象でした。

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者数 倍率
1年制総合

23

15

1.53

全日制グローバル

62

22

2.81

夜間主総合

306

96

3.19

夜間主プロマネジメント

80

30

2.67

夜間主プロファイナンス

33

18

1.83

合計

504

181

2.78

企業派遣入試

1年制総合、全日制グローバルはおそらくほぼ全員が合格していたと見られますが、ファイナンスは不合格の方もいるようでした。

また、夜間主総合は企業派遣入試枠が無いため、会社から学費を支援してもらえる場合でも、一般入試で受験をする必要があります。

来年度以降の企業派遣枠についてはまだ発表がありません。

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者数 倍率
1年制総合

3

3

1.00

全日制グローバル

3

3

1.00

夜間主プロファイナンス

9

4

2.25

事業承継入試

近年は事業承継予定の学生も増えており、事業承継入試も人気があります。

来年度以降の事業承継枠についてはまだ発表がありません。

プログラム 受験者数(推定) 1次合格者数 倍率
全日制グローバル

19

10

1.90

2026年度からのプログラム変更にも注目

早稲田大学ビジネススクールは近年人気の国内ビジネススクールの一つであり、学生や教員数も多いことから注目されている学校です。

2026年度からプログラム変更が予定されていますので、今後受験予定の方は学校のホームページやパンフレット、学校説明会などから最新の情報をキャッチアップされるのがおすすめです。

残念ながら一度不合格で再受験して合格されている方もいますので、ご入試対策に興味があれば一度ご相談いただければと思います。

参考:ビジネススクール(MBA)の入試で不合格となった後、再受験は有利?不利?
https://mba-seminar.com/blog/re-examination

この記事を書いた人
この記事をかいた人 太田 卓(MBAゼミナール プログラムディレクター・講師)証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2017年7月株式会社Milkyways設立。2022年より国内ビジネススクール(MBA)の入学対策予備校・塾であるMBAゼミナールをスタート。 早稲田大学大学院商学研究科専門職課程ビジネス専攻(現:経営管理研究科)修了。